2009年4月15日水曜日

『証券会社にダマされるな!』

水曜日はスポーツクラブの定休日。

本日はその近辺にある図書館でポルトガル語の学習。

ついでに、とばかりに本棚を眺めてみたら、面白い本が見つかった。

著者の喜多弘樹は証券会社の本社部門を経験し、長年証券アナリストを務めた人物であるようだ。

タイトルもさることながら、目次の見出しがまた面白い。

  1. 所詮「株」は博打だ
  2. 新商品には近寄るな
  3. アナリストのレポートなどアテにできるか
  4. 日経新聞は読むな
  5. 相場はこうして作られる
  6. 「福の神」証券マンを見分けるコツ

特に「相場はこうして作られる」は圧巻だ。

相場操縦は不可能なことであり、それこそ「博打」に敗れた人の遠吠えだと思う方もいらっしゃるかもしれない。

しかし、僅かながら証券業の経験を持つ私には、ここに書いてあることは実現可能だと実感を持って確信できる。

また「新商品には近寄るな」で指摘されているEB(仕組債)の危険性にもうなずける。

EBは株価が下がらない限り大概10%以上の高金利が期待できる債券である。

しかし、株価が上がっても得られる利益はその金利だけ。

一方で株価が下がればたちまち元本割れし、紙くずと化す恐れすらある。

個人投資家からすれば、直接株式を買った方がよほどいい。

株式と同じリスクがあるのに、株式より低いリターンしか期待できないからだ。

ここでは「本当にお客さんのためを考え、儲けさせてくれる証券マン」を「福の神」と表現し、それは「出世欲のない一匹狼」「勘と度胸で銘柄をすすめる」「会社ではなく、個人を売り込む」などのタイプだとしている。

確かに私には出世欲は無いし、勘に近い確信を持って銘柄を勧めてきたと思うし、個人を売り込むことを意識してきたつもりである。

あと私に必要なのは、とにかくお客様との出会いの数を増やすことなのだろう。

喜多弘樹『証券会社にダマされるな!』サンマーク出版、2001年。

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