2009年3月1日日曜日

楽しむジャズ。

本日、とあるビッグバンドジャズの演奏会があり、聴きに行った。

ジャズは元々、軍楽隊で楽器を与えられた黒人がアメリカで始めたと言われている。

民俗音楽は総じてそうだが、基本的には「演奏者が一番楽しい」のが音楽だ。

ジャズはその傾向が特に顕著で、演奏している人、あるいは演奏した経験のある人はとても楽しいが、それ以外の人にはクラシック音楽とあまり変わらない、敷居の高い音楽と考えられがちである。

恐らくその差は、一体感の得やすさと関連があると思う。

演奏者や経験者は、そうでない人に比べて演奏に聴き入る、つまり一緒に演奏しているような気分になるのが難しいのではないだろうか。

音楽を楽しむ一番の方法は、この一体感を得ることだと思う。

演奏者はその一体感をお客様に感じてもらえるように、最大限の努力をすべきだろうとも思う。

ジャズではよく「自分たちが楽しくなければ、聴いている人は楽しくなれない」と言う。

これは確かだと思う。

だが「自分たちが楽しければ、聴いている人も楽しくなれる」とは言い切れないとも思う。

むしろ「自分たちが一体感を持たなければ、聴いている人も一体感は持てない」というのがより正しいのではないだろうか。

自分たちが一体感を感じたときは、自分たちが楽しさを感じる瞬間でもあると思うからだ。

それをお客様と共有した瞬間が、理想の一瞬だろうと思う。

自分たちの演奏の凄さを見せつけるだけでは、演奏会ではなく発表会だ。

どうすればお客様と一緒に楽しめるのか。

答えはきっと、その中にある。

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