2009年7月23日木曜日

音楽と花火の融合

そう言えば、一時期「放送と通信の融合」を叫んでいた方は今頃どうなさっているのだろうか。

風の噂では会費制の講演会などを行っていらっしゃるそうだが。

本日は「足立の花火」。

ここ足立区のものに限らず、最近はあちこちの花火会場で「光と音の饗宴」などと題して花火に音楽を合わせようとする試みが増えたように思う。

しかし残念ながら、私の見方ではいずれも悉く失敗している。

花火が開くタイミングにぴったり音楽が合うと、私には花火が遅れて見える。

花火が完全に開き切るのは、当然ながら花火が開き始める瞬間よりも一瞬後だからだ。

そもそも、一発勝負の花火に対して録音の音楽を当てるという感覚が間違っているのだと思う。

その日の湿度や風などの天候を始め、花火が開くタイミングには多くの要素が関わっている。

そこへ録音された音楽を無理矢理合わせるというのは、あらかじめ録音されたバッティング音に合わせて野球の打者がボールを打つような違和感を感じる。

かといって、緊縮財政のご時世に花火に合わせて生演奏、というのもなかなか難しいだろう。

荒川区や板橋区のようにプロ同然の市民楽団があるような場所ならその協力があれば不可能ではないかもしれないが、それにしてもかなりの困難を伴う。

色々考えたが、本気で「光と音のシンクロ」を目指すなら、花火師がDJになって音楽を流すのがベストではないだろうか。

音楽に花火を合わせるのではなく、花火に音楽を合わせるのである。

全国の花火師の皆さん、ぜひDJに挑戦してみていただきたい。

付言すると、音楽と言えば管弦楽クラシック、というのもなんだか陳腐な話である。

そもそも、管弦楽は静かに演奏する部分があって初めて成立するものであって「静かさ」を表現しにくい花火には非常に不向きだ。

和太鼓をはじめ、花火に似合う音楽はもっとあるはずだ。

何なら私の大好きなビッグバンドでもいいのではないだろうか。

例えば"The Heat's On"( in the Album "The Basie Big Band", by Count Basie and his Orchestra)などいかがだろう。

タイトルも雰囲気も華やかな花火には打ってつけだと思う。

ビッグバンドでは風情を感じない、というのは確かにあるが。

0 件のコメント: