「AERA 2009年3月30日号」の中づり広告を見て凍りついた。
妻殺害、SSRIなどの文字。
SSRIは私が毎朝飲んでいる「元気になるクスリ」の総称である。
自分の飲んでいるクスリの隣に「妻殺害」などと書かれていては買わざるを得ない。
記事の見出しには「スクープ 『攻撃性』副作用の報告相次ぐ」とある。
記事内にも以下に引用するような文章がずらり。
あらかじめ断っておくが、記事の内容を捻じ曲げるような引用はしていないつもりである。
- 「衝撃的だったのは1998年2月に米ワイオミング州で起きた銃乱射事件だ。パキシルを服用した男が、妻と娘、孫の3人を射殺、自らも命を絶った」
- 「パキシルの添付文書に(中略)『自殺に関するリスクが増加する』との『警告』」
- 「04年4月~08年11月の4年半に製造元4社が提出した副作用報告書は、40例に上った。内訳は、パキシルが断然多く28件」
- 「攻撃性を示すSSRIの副作用の症例報告件数を年度別に見ると、05年度が1件、06年度は5件だったが、07年度には26件と急増」
パキシルは同記事によれば「国内の服用者は100万人を超え」とある。
その全部がこのような攻撃性を示すとは考えにくいし、週刊誌の書くことだから少し割り引いて考えるにしても、看過できない内容だ。
言われてみれば、家庭内での私の言葉も最近攻撃的になってきているように思う。
私が気力を取り戻すほどに回復したとも言えるし、パキシルのせいだとは一概に言えないが、実際に3月は口喧嘩が増えた。
いずれにせよ、自省と自制が必要な時期にはさしかかっているのだろう。
辰濃哲郎・今岡洋史「AERA 第22巻15号通巻1157号」『抗うつ剤で「妻を殺害」』朝日新聞出版、2009年3月30日。
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