2009年5月15日金曜日

Web+市場社会+資本主義=破滅?

5歳年下の後輩がいる。

相手が私をどう扱っているかはわからないが、私は腹を割って話せる親友だと思っている。

その親友が持ち出した話は、私を恐怖に染め上げた。

Webは、危険だ。

これまで漠然と「どんな人にも自分のことを知られてしまう」ことには恐怖を感じていたが、もっと根本的な危険がある。

このまま行くと、Webは私に処理不可能なほど大量の情報を流し込み、私は情報の取捨選択ができないまでに追い込まれる。

これまでの経験から言うと、そういう状態に陥るとヒトは情報を精査しなくなる。

何せ、1つの情報を精査している間に、10件の新しい情報が流れ込んでくるかも知れないのだ。

そうなれば、ある程度盲目的に情報を信じ込むしかない。

つまり「情報に踊らされる」時代がやってくる。

誰かがぼそっと「銀行が潰れる」と言えば、そうなる。

その銀行が本当は潰れそうになくても、後からどんなに頑張って誰かが「潰れません!」と叫んでも、動き出したら止まらない。

そんな時代がやってくるかも知れないというのだ。

それは、ヒトが自我を保っていられない社会と言えるだろう。

自分の考えを形成して保持することが非現実的なほど困難な社会。

だからといって多くの人が自我を放棄すれば、やってくるのはヒトが他人に流される社会だ。

自分流の生き方など望むべくもない。

ここまで考えが辿り着き、私は言いようのない恐怖に襲われた。

更に、私がこれまで考えてきた市場社会と資本主義を導入すると。

Webは際限なく拡大して、最後には世界全体を席巻する。

資本主義はより効率的に資本を集めるために、市場をWeb上で拡大していくからだ。

一見、誰でも、いつでも、どこでも、どんなものでも手に入るようになり、便利な時代に見えるのが更に厄介だ。

地理的な制約を受けないWebは、宇宙ステーションをも射程に収めるかも知れない。

社会は、気が付いたときには独裁制になっているかも知れない。

考え過ぎだろうか。

答えはきっと、私の生きているうちには明らかになる。

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